著者
影山 徹 山田 一尋
出版者
松本歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

歯根膜組織の改造活性能と矯正的歯の移動量との関係について解析した.10週~80週齢のラット上顎臼歯を2週間牽引した.歯根膜内の分裂細胞活性免疫染色(CD34, PCNA)を行い,陽性細胞数を定量化した.また同部位に骨吸収活性染色(TRAP)を行い,歯根周囲組織改造活性の指標とした.実験開始2週間後,1)歯の移動量は加齢と共に有意に減少した。2)歯根膜内における細胞の分裂能による検索ではCD34陽性細胞数は実験群では対照群と比較し多く観察されたが、加齢に伴い減少する傾向が認められた.また,3)骨吸収に関する検索では破骨細胞数は実験群では対照群と比較し多く観察されたが、加齢に伴い有意に減少した.