著者
影山 玲子 中澤 慎介 青島 正浩 藤山 俊晴 伊藤 泰介 戸倉 新樹 本田 哲也
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.131, no.4, pp.707-711, 2021-04-20 (Released:2021-04-21)
参考文献数
9

特発性後天性全身性無汗症(AIGA)の診断には,ミノール法を代表とするヨードデンプン反応を利用した温熱発汗試験が一般的である.通常,同試験では全身皮膚への試薬塗布が行われるが,全身への試薬塗布は患者・医療者双方にとって肉体的・時間的負担が大きい.当科ではそれらの問題を解決するため,同試験を12カ所のスポットで施行している(スポット法).スポット法により診断されたAIGA 30例の解析から,AIGAでの無汗・低汗部位として上腕・前腕・大腿・下腿の四肢で最も頻度が高いことが示唆された.