- 著者
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後藤 顕也
ZVYAGIN A.V.
- 出版者
- 東海大学
- 雑誌
- 東海大学紀要. 開発工学部 (ISSN:09177612)
- 巻号頁・発行日
- vol.8, pp.25-36, 1999-03-30
現在のDVD-RAMは片面2.6GBであり,近い将来でもせいぜい4.7GB/片面一層のメモリ容量しか期待できない。現在強く求められている少なくとも2時間の動画像を記録再生できる15GBのメモリ容量で,かつ現在の10Mbps前後のデータ転送速度を大幅に高速化した100Mbpsを上回るデータ転送レートが可能な光ディスクシステムのキー部品である光ヘッドの新方式について述べる。本研究は高精細な動画像伝送や将来の家庭用の光通信網が整備された場合の伝送速度である100Mbpsから400Mbpsのビットレートで情報を記録再生できるVCSEL(垂直共振器半導体レーザー)アレイを記録ヘッドとしている。高密度化のためにはソニーが既に発表している二レンズ方式による対物レンズを採用し,かつ3×3のVCSELアレイを用いることにより従来に比べて9倍速のデータ転送レートの向上が期待できる。従来の点光源に対して本研究では面光源である為コリメーターレンズに像面湾曲収差を補正した両面非球面レンズを用い,対物レンズとしては球面収差を補正した高NAの非球面レンズの採用を提案している。