- 著者
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徐海燕
古川 哲也
史 一華
- 出版者
- 一般社団法人情報処理学会
- 雑誌
- 情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
- 巻号頁・発行日
- vol.2000, no.10, pp.53-60, 2000-01-24
ワークフローによって表される作業手順に関してデータベースが一貫するための統一的な判断基準が、協調型データベースで果たす役割について検討する。データ間の一貫性情報を利用できれば、処理単位やデータベースのための一貫性管理要求を形式的に定義できる。本論文では、作業手順によって表される一貫性基準に対して、一貫性管埋の問題を2つのデータ項目間の問題に帰着でき、実用的な方法で一貫性管理ができることを示す。マルチバージョンに対しても、同様な一貫性管理を行える。一方、協同作業を行う場合には、利用者は一貫する古いバージョンよりも最新バージョンを利用したい場合が多く、関連するデータに対する操作による影響も考慮すべきである。一貫性情報の利用はこのような協同作業の立場からの要求を支援するためにも役立つことを示す。In this paper, we discuss the effect on cooperative databases by consistency information such as workflows represented by graphs. Using the consistency information, both the consistency management requirements from transactions or database systems can be defined formally. The consistency information represented by graphs, furthermore, makes the consistency management efficiently. Even if multi-versions are recorded, the consistency information lets users utilize old versions explicitly. The consistency information is also useful to satisfy the both requirements of using the latest versions and avoiding rollback of a whole transaction.