- 著者
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黒田 大介
御手洗 容子
小野 嘉則
- 出版者
- 鈴鹿工業高等専門学校
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2008
L-605合金はその優れた高温強度および高温耐酸化性から人工衛星に搭載される一液触媒式スラスタの構成材料として使用されている。しかしながら、本合金をN_2およびNH_3の存在する高温環境中に暴露した場合には著しい劣化が生じることが問題となっている。本研究では、Nを含む環境中で熱処理したL-605合金のミクロ組織、力学的特性などを評価し、L-605合金の劣化機構の解明を試みた。N_2ガス雰囲気中で1173Kの温度で86.4ks以上の熱処理を施したL-605合金では硬くて脆いCr窒化物およびW炭化物の析出が認められた。また、L-605合金の力学的特性は熱処理時間の増加にともない低下した。これらの結果から、L-605合金の劣化にはCr 窒化物だけでなくW炭化物が寄与していることを明らかにした。