著者
相馬 優樹 片嶋 充弘 倉内 静香 沢田 かほり 徳田 糸代 駒目 瞳 村下 公一 中路 重之
出版者
日本栄養・食糧学会
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.19-26, 2019 (Released:2019-06-21)

本研究は,職域における健康教育プログラムがメタボリックシンドローム指標に及ぼす効果を検討することを目的とした。参加者は,青森県弘前市に事業所を置く3企業の社員92名とした。参加者は介入前の健康チェック後,3カ月間の健康教育プログラムに参加し,介入後の健康チェックを受けた。プログラムは,月1回の内臓脂肪面積の測定によるモニタリング,内臓脂肪低減を意図した食教育,およびそれを補助する職域給食としての弁当の提供の3要素で構成されていた。介入前後で,参加者の腹囲,内臓脂肪面積,収縮期血圧が改善しており,男性においては体重も減少していた。弁当の提供だけでなく,モニタリングや食教育も含めたメタボリックシンドローム対策プログラムにより,食生活全般の改善を介して効果が得られると考えられた。