著者
相馬 優樹 乾 明成 浅沼 美由希
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.67, no.9, pp.573-581, 2020-09-15 (Released:2020-10-10)
参考文献数
26

目的 本研究は,管理栄養士・栄養士養成施設および養成施設卒業・修了後におけるう歯・歯周病といった歯科保健分野の学習状況に関連する要因を明らかにすることを目的として実施した。方法 公益財団法人青森県栄養士会の会員を対象に質問紙調査を行い,276人を最終的な分析対象とした(調査期間:2019年10月~11月)。従属変数を養成施設および養成施設卒業・修了後のう歯・歯周病に関する学習状況(学習者/非学習者),独立変数を年齢(30歳未満/30~39歳/40~49歳/50~59歳/60歳以上),保有資格(管理栄養士/栄養士),活動拠点(医療機関[栄養管理/給食管理]/行政機関/介護保険施設/学校関係/養成施設教員/その他)とした多重ロジスティック回帰分析を行い,odds ratio(OR)と95% confidence interval(95%CI)を算出した。結果 養成施設における学習状況の関連要因を検討した結果,学習者は年齢が40歳未満で,管理栄養士である者が多かった(う歯:OR=2.79,95%CI 1.08-7.24;歯周病:OR=6.51,95%CI 1.71-24.84)。卒業・修了後の学習状況については,活動拠点が学校関係の者(う歯:OR=4.23,95%CI 1.03-17.27;歯周病:OR=5.56,95%CI 1.15-26.98),養成施設における学習者(う歯:OR=3.21,95%CI 1.65-6.27;歯周病:OR=3.06,95%CI 1.32-7.12)で多かった。また,年齢が40歳代以上で卒業・修了後の学習者が多い傾向にあった。結論 今後管理栄養士・栄養士と歯科保健分野の者の連携を円滑に進めるためには,必要に応じて管理栄養士の資格を保有していない者や,これまでう歯・歯周病に関する学習をしてこなかった者が専門家とともに学習ができる機会を設けることが重要であると考えられる。
著者
相馬 優樹 片嶋 充弘 倉内 静香 沢田 かほり 徳田 糸代 駒目 瞳 村下 公一 中路 重之
出版者
日本栄養・食糧学会
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.19-26, 2019 (Released:2019-06-21)

本研究は,職域における健康教育プログラムがメタボリックシンドローム指標に及ぼす効果を検討することを目的とした。参加者は,青森県弘前市に事業所を置く3企業の社員92名とした。参加者は介入前の健康チェック後,3カ月間の健康教育プログラムに参加し,介入後の健康チェックを受けた。プログラムは,月1回の内臓脂肪面積の測定によるモニタリング,内臓脂肪低減を意図した食教育,およびそれを補助する職域給食としての弁当の提供の3要素で構成されていた。介入前後で,参加者の腹囲,内臓脂肪面積,収縮期血圧が改善しており,男性においては体重も減少していた。弁当の提供だけでなく,モニタリングや食教育も含めたメタボリックシンドローム対策プログラムにより,食生活全般の改善を介して効果が得られると考えられた。
著者
相馬 優樹 片嶋 充弘 倉内 静香 沢田 かほり 德田 糸代 駒目 瞳 村下 公一 中路 重之
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.19-26, 2019 (Released:2019-02-15)
参考文献数
16
被引用文献数
2

本研究は, 職域における健康教育プログラムがメタボリックシンドローム指標に及ぼす効果を検討することを目的とした。参加者は, 青森県弘前市に事業所を置く3企業の社員92名とした。参加者は介入前の健康チェック後, 3カ月間の健康教育プログラムに参加し, 介入後の健康チェックを受けた。プログラムは, 月1回の内臓脂肪面積の測定によるモニタリング, 内臓脂肪低減を意図した食教育, およびそれを補助する職域給食としての弁当の提供の3要素で構成されていた。介入前後で, 参加者の腹囲, 内臓脂肪面積, 収縮期血圧が改善しており, 男性においては体重も減少していた。弁当の提供だけでなく, モニタリングや食教育も含めたメタボリックシンドローム対策プログラムにより, 食生活全般の改善を介して効果が得られると考えられた。