著者
村下 公一
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.58, no.10, pp.728-736, 2016-01-01 (Released:2016-01-01)

弘前大学は,政府COI(センター・オブ・イノベーション)拠点の一角を担っている。日本が超高齢社会を迎え,医療費増大が社会的問題となる中,「寿命革命」を旗印に,「リスクコンサーン型医療」へと転換して健康長寿社会の実現に取り組んでいる。弘前大学COI拠点の最大の特徴は,地域住民との厚い信頼関係に基づき,10年以上に及ぶコホート研究(岩木健康増進プロジェクト)によって集積された膨大な超多項目健康ビッグデータ(約600項目)の存在である。現在,この健康ビッグデータを基盤に,GEヘルスケア・ジャパンをコアに,イオンや花王,ライオンなど30以上に及ぶ強力な産学官連携チームによって,認知症などの疾患予兆発見と予防法開発にチャレンジしている。また,本ビッグデータは住民の健診情報が基盤となることから,個人情報保護法改正やマイナンバー導入を見据えた慎重な対応を進めている。
著者
相馬 優樹 片嶋 充弘 倉内 静香 沢田 かほり 徳田 糸代 駒目 瞳 村下 公一 中路 重之
出版者
日本栄養・食糧学会
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.19-26, 2019 (Released:2019-06-21)

本研究は,職域における健康教育プログラムがメタボリックシンドローム指標に及ぼす効果を検討することを目的とした。参加者は,青森県弘前市に事業所を置く3企業の社員92名とした。参加者は介入前の健康チェック後,3カ月間の健康教育プログラムに参加し,介入後の健康チェックを受けた。プログラムは,月1回の内臓脂肪面積の測定によるモニタリング,内臓脂肪低減を意図した食教育,およびそれを補助する職域給食としての弁当の提供の3要素で構成されていた。介入前後で,参加者の腹囲,内臓脂肪面積,収縮期血圧が改善しており,男性においては体重も減少していた。弁当の提供だけでなく,モニタリングや食教育も含めたメタボリックシンドローム対策プログラムにより,食生活全般の改善を介して効果が得られると考えられた。
著者
相馬 優樹 片嶋 充弘 倉内 静香 沢田 かほり 德田 糸代 駒目 瞳 村下 公一 中路 重之
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.19-26, 2019 (Released:2019-02-15)
参考文献数
16
被引用文献数
2

本研究は, 職域における健康教育プログラムがメタボリックシンドローム指標に及ぼす効果を検討することを目的とした。参加者は, 青森県弘前市に事業所を置く3企業の社員92名とした。参加者は介入前の健康チェック後, 3カ月間の健康教育プログラムに参加し, 介入後の健康チェックを受けた。プログラムは, 月1回の内臓脂肪面積の測定によるモニタリング, 内臓脂肪低減を意図した食教育, およびそれを補助する職域給食としての弁当の提供の3要素で構成されていた。介入前後で, 参加者の腹囲, 内臓脂肪面積, 収縮期血圧が改善しており, 男性においては体重も減少していた。弁当の提供だけでなく, モニタリングや食教育も含めたメタボリックシンドローム対策プログラムにより, 食生活全般の改善を介して効果が得られると考えられた。