著者
高山 レイ子 牧内 洋子 松葉 美佐子 森田 耕司 志賀 鑑時
出版者
杏林医学会
雑誌
杏林医学会雑誌 (ISSN:03685829)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.13-19, 1978-03-30 (Released:2017-02-13)

日常よく用いられる15種の培地について,酸化還元電位(Eh)と浸透圧を測定した結果次のような成績を得た。細菌を接種せず培養条件を変えたとき,培地の種類に関係なく,Ehは好気条件では+0.3V前後を示し,嫌気条件では低下を示したが,いずれの培地でもマイナスのEhは測定されなかった。細菌を接種した後では培地の種類,培養条件・菌の増殖によりEhの変動に一定の傾向が認められた。また各培地の浸透圧はTCBS, BTBティポール,スタヒロ110培地でそれぞれ,700,900,2300mOsm/lと高い値を示したが,その他の培地ではヒトの体液に近い250〜300mOsm/lの浸透圧を示した。