著者
角田 雅照 戸田 航史 伏田 享平 亀井 靖高 ナガッパン メイヤッパン 鵜林 尚靖
出版者
Japan Society for Software Science and Technology
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.2_129-2_143, 2014

本研究では,上流工程の活動実績に基づく工数見積もりに着目し,その見積もり精度を定量的に評価する.具体的には,上流工程での実績工数を説明変数とする開発総工数見積もりモデルを作成し,ソフトウェア規模に基づく工数見積もりモデルと精度を比較する.さらに,実績工数とソフトウェア規模の両方を説明変数とした場合のモデルとも比較する.実験ではISBSGデータセットを用い,計画工程と要求分析工程を上流工程とみなしてモデルを構築した.実験の結果,計画・要求分析の合計工数とソフトウェア規模の両方を説明変数として用いることにより,見積もり精度が最も改善する(<I>BRE</I>(Balanced Relative Error)平均値が148.4%から75.4%に改善する)ことがわかった.
著者
夛田 武広 戸田 航史
雑誌
研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:21888825)
巻号頁・発行日
vol.2020-SE-204, no.11, pp.1-7, 2020-02-24

GitHub はバージョン管理システム Git のホスティングサービスとして広く使われている.ただし,GitHub はソースコードのバージョン管理以外にも,コードレビューや Issue 管理,Wiki 等のシステムも提供している.近年の GitHub のリポジトリ数,ユーザ数の増加に伴い,Git の利用を主目的としない,もしくは readme.md の更新以外には Git を利用しないプロジェクトが現れ始めている.これらのプロジェクトは GitHub を Issue 管理システムの利用やドキュメントの管理として利用することを主目的としている.本研究ではこのようなプロジェクト(Hub プロジェクト)に着目し,分析を行った.分析では Hub プロジェクトを 3 つのパターン (Issue Tracker Type,Document Type,Link Collection Type)に分類し,リポジトリ数の増加の推移や最古リポジトリ等について調査した.分析には GitHub に存在する約 1.2 億のオープンリポジトリのデータである GHTorrent を用いた.分析では,あらかじめ手動で収集した 10 の Hub プロジェクトから導出した共通点を利用し,不要なリポジトリをを除去した.分析の結果,タイプ別のリポジトリ増加推移や最古リポジトリ,そして増加のきっかけとなったリポジトリを発見できた.
著者
都築 夏樹 吉田 則裕 戸田 航史 山本 椋太 高田 広章
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.2_97-2_103, 2020-04-23 (Released:2020-05-20)

ソフトウェアのテスト手法の1つであるファジングでは,テストケースを自動で生成,実行し,テストを自動化できる.現在,カバレッジに基づくファジングツールの開発が盛んに行われており,後発ツールの方が優位であることを示すために,ツール同士の比較評価が行われている.しかし,ベンチマークが評価ごとに異なることが多く,評価に用いられたベンチマークとは別のベンチマークを適用した場合に同様の性能を示すか不明である.そこで,カバレッジに基づくファジングツールの評価に利用された実績がある3つのベンチマークに対して4つのツールを適用した.その結果,一部の例外があるものの,統計的には後発ツールが優れていることがわかった.
著者
角田 雅照 戸田 航史 伏田 享平 亀井 靖高 ナガッパン メイヤッパン 鵜林 尚靖
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.2_129-2_143, 2014-04-24 (Released:2014-05-22)

本研究では,上流工程の活動実績に基づく工数見積もりに着目し,その見積もり精度を定量的に評価する.具体的には,上流工程での実績工数を説明変数とする開発総工数見積もりモデルを作成し,ソフトウェア規模に基づく工数見積もりモデルと精度を比較する.さらに,実績工数とソフトウェア規模の両方を説明変数とした場合のモデルとも比較する.実験ではISBSGデータセットを用い,計画工程と要求分析工程を上流工程とみなしてモデルを構築した.実験の結果,計画・要求分析の合計工数とソフトウェア規模の両方を説明変数として用いることにより,見積もり精度が最も改善する(BRE(Balanced Relative Error)平均値が148.4%から75.4%に改善する)ことがわかった.