著者
手島 昌一 嘉数 侑昇
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.46, pp.125-126, 1993-03-01

識別システムにニューラルネットワーク(以下NNと略記)を適用しようとする試みは数多く行われており,紙幣識別についても,NNにより従来を上回る識別特性の結果が報告されている.識別のために,紙幣上の数箇所のライン状領域,すなわちセンシングラインにおける濃度等の特性値変化パターンを用いるが,センシングライン位置の決定については,定量的な方法はまだ見いだされていない.本研究では,紙幣を細かなライン状の領域に分割し,個々のラインごとの識別特性をSN比として求めた上で,SN比のよいラインの組み合わせが,最適なセンシングラインとなることを示す.さらに適切なライン本数の決定方法についても考察した.なお,SN比の定義および最適性の評価には,品質工学の手法を用いた.