著者
持永 泰輔
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.75-78, 1961-03-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
5

(1) 分離菌は陸上汚染のきわめて少ない検体より検出され, その性状が一般大腸菌に比べ, 海水嗜好, 低温至適温度を有することにより, 魚固有の特異の大腸菌と推定される.(2) 分離菌の生物学的性状は Aerobacter cloacae に最も近いものと思われる.(3) 選択培地では自然環境より, 37°で直接培養した場合より発育し難い. 従ってこれら菌群の存在は食品衛生面で, 魚介類大腸菌検査に当り考慮すべきものと思われる.