著者
揖 勇一 嵩 忠雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ
巻号頁・発行日
vol.95, no.423, pp.21-28, 1995-12-15

磁気カードやフロッピーデイスク等の単純な記憶媒体を利用して,ネットワーク的にも安全で,かつユーザの過失に対しても耐性のある個人認証法を提案する。本方式の特徴は,ユーザのパスワードを2つに分割し,片方を磁気カードに,もう片方をユーザに記憶させる点にある。秘密分散共有の技法を利用することによって,正当なユーザと正当なカードの両方が揃ったときにかぎり元のパスワードが再構成できるよう分割を行うため,たとえカードの中身が解読されたとしても認証法全体の安全性には影響しない。本方式の定義を与え,いくつかの応用例を述べる。