- 著者
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浜崎 雄平
放生 稔
坂本 亘司
宮崎 澄雄
西間 三馨
- 出版者
- THE JAPANESE SOCIETY OF PEDIATRIC ALLERGY AND CLINICAL IMMUNOLOGY
- 雑誌
- 日本小児アレルギー学会誌 (ISSN:09142649)
- 巻号頁・発行日
- vol.4, no.1, pp.39-46, 1990
長期入防施設で, 3年間の加療後, 外来治療に変更して3カ月目に大発作をおこし, 6カ月間人工呼吸管理をおこない死亡した気管支喘息の13歳男児例を報告した. 1. IgE値は入院中, 次第に低値となったにもかかわらず, 発作は軽減せず, 機序として気道過敏性の重要性が強く示唆された. 2. 経過中に中枢性尿崩症があきらかとなり, これは脳波の低振幅化, 徐波化の所見と時間的に一致し, 無酸素脳症として予後不良の兆候と考えられた. 3. 本症例のような重症児の発作 (特に夜間の) による死亡を予防するためには, 気道過敏性の病態の解明に加えて, 両親および本人に発作時に具体的にどうするのかを, 繰り返し徹底する必要があると考えられた.