- 著者
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斎藤 まさ子
内藤 守
- 出版者
- 新潟青陵学会
- 雑誌
- 新潟青陵学会誌 (ISSN:1883759X)
- 巻号頁・発行日
- vol.3, no.1, pp.33-42, 2010-09
本研究は、入院体験を契機に肥満となり退院後も肥満が持続している統合失調症当事者の、肥満になったきっかけと肥満が持続するプロセスを明らかにし、援助的視点を得ることを目的とした。N市内の地域活動支援センターに通う 3名の当事者に対して半構造的インタビューを行い、修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて分析した。その結果、3点の援助の必要性が明らかとなった。第一に、肥満を予防するために、入院中と退院後の活動性拡大の機会を見逃さない。急性期を脱し回復期初期の段階で、「暇」や「退屈」と感じるときを見定め、慎重に活動性拡大のアプローチを勧めて行く。第二に、抗精神病薬の副作用について正確な知識を普及し、主体的な肥満対策ができるように援助する。第三に、効果的な減量のための家族を含めた積極的な相談体制を確立する。