著者
加門 隆 斎藤 和美 三輪 泰彦 佐伯 健作
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.31, no.11, pp.665-668, 1974-11-25 (Released:2010-03-25)
参考文献数
13
被引用文献数
1 3

動的粘弾性によるガラス転移温度 (Tg) とASTMによる熱変形温度 (HDT) などの耐熱変形温度の関係を求めた。 触媒型硬化剤を除く, 多くのポリアミンおよび酸無水物で硬化したエポキシ樹脂について, 次のような相関関係が得られた.HDT=0.97Tg- (29±3.9) ℃この結果とさきの報告から, 同一硬化剤系では, HDTと橋かけ密度 (ρ) の間には次の関係にあることが分かった.HDT=K log ρ+K′K, K′は定数.
著者
加門 隆 斎藤 和美 三輪 泰彦 佐伯 健作
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.119-123, 1974-02-25 (Released:2010-02-26)
参考文献数
12
被引用文献数
6 3

酸無水物で硬化したエポキシ樹脂の構造と動的粘弾性について検討した。ゴム状態式のフロント係数 (φ) はすべて1より小さく, またジアミン硬化エポキシ樹脂のφより小さかった。同一酸無水物硬化樹脂系でのφは橋かけ密度 (ρ) が小さくなると小さくなっていく。ガラス転移温度 (Tg) は芳香環や脂環などの嵩だかい酸無水物で硬化した樹脂のほうが脂肪族酸無水物より高い。そして, 同一酸無水物系では, Tgとρの間には次式の関係にあることが見いだされた。Tg=K1logK2ρここでK1, K2は定数。K1は嵩だかい脂環族酸無水物系のほうが脂肪族酸無水物系より大きい, そしてK2は両系ともほぼ同じ値であった。