- 著者
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新垣 大地
及川 卓郎
- 出版者
- 日本暖地畜産学会
- 雑誌
- 日本暖地畜産学会報 (ISSN:2185081X)
- 巻号頁・発行日
- vol.62, no.2, pp.91-98, 2019
<p>本研究は,沖縄県黒毛和種の分娩後空胎期間(DO)に対する暑熱ストレスの影響について明らかにする目的で行った.DO は 21 d 以下を除外し,22 d - 50 d を 50 d,250 d 以上および欠測値を 250 d と設定した.分娩年は 2008 年から 2012 年の 5 年間,産次は 6 産目までとし,制限後は農家 194 戸における雌牛 13,610 頭分の分娩記録 33,777 件であった.分析モデルは分娩季節,分娩月,分娩日の温湿度指数(THI)の共変量またはTHI の主効果を含む 4 モデルである.分娩季節の分析では夏(123.85 d)に最高値を,秋(119.26 d)に最低値を示した.分娩月の分析では 6 月(127.58 d)に最高値を,4 月(115.65 d)に最低値を示した.THI を共変量とした時,THI 70 - 71 で最低値(144.86 d)を示した.THI を主効果とした時,THI 56 - 60 で最高値(124.13 d)を,THI 61 - 65 で最低値(118.83 d)を示した.これらのモデル分析により暑熱時期に入る 6 月または THI 70 以上での DO 増加が確認された.秋と春の分娩後には DO が減少するため,繁殖適期であると考えられた.</p>