著者
上杉 陽 新川 和範 木越 邦彦
出版者
Japan Association for Quaternary Research
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.165-187, 1994-07-31 (Released:2009-08-21)
参考文献数
52
被引用文献数
4 5

伊豆諸島北部 (大島~三宅島) の諸火山の噴火, 相模トラフ系大地震, 伊豆半島の北伊豆断層系~平山断層の変位, 箱根火山の噴火, 駿河トラフ系大地震, 富士山の噴火との間の歴史時代の同期・連動関係についてのデータが増えつつある. さらに遡って更新世後期あたりまでのデータを得るためには, まず第1に, 伊豆大島~相模湾岸~房総半島地域のテフラの主体をなす大島火山系テフラの模式地を設定し, 誰もが容易に観察・試料採集できる状態にせねばならない. そこで, 伊豆大島千波崎の地層切断面露頭群を模式地として, 20分の1のテフラ標準柱状図と200分の1露頭スケッチを作成した. まず前者の図を公表し, 若干の説明を付す.