著者
新関 寛二
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.492-500, 1998 (Released:2010-08-25)
参考文献数
13

molluscum contagiosumの治療に行った40%硝酸銀法 (薬液法) の難点を改良し, 40%硝酸銀ペースト法を考案して施術し, 良結果を得たので, 再度実際面について報告する。当該法は40%硝酸銀液に小麦粉を25%の割に加え撹拝し, ペースト状とし, 竹ひごの尖端に付け, MCの頂点にのみ微量に塗布し, 完全に乾燥させるだけでよい。このように当該法は薬液でなく, paste状なので容易に付け得てMCのvirus塊は完全に黒色痂皮となって2-4週後に脱落治癒す (Table1)。1995年から'97年の3年間に施術した380/389症例 (97.7%) が治癒した (Table2)。尚, 痒み, 痛みの訴えは軽微で65/389例 (16.7%)(Table3) であり, その中痒み, 痛みのため当該治療を中止したのは5例に過ぎない。