著者
脇本 忍 方 予辰 隆 重
出版者
聖泉大学紀要委員会
雑誌
聖泉論叢 (ISSN:13434365)
巻号頁・発行日
no.27, pp.29-52, 2020

本研究は、沖縄のシャーマニズムと沖縄在住者の不思講現象についての認知に関する実証研究の報告と 、神職者の上位者であるノロと呼ばれる女性司祭者の問き取り調査を沖縄県今帰仁村の今帰仁ノロ殿肉で実施した記録である。沖縄県那覇市で実施した質問紙調査では不思議現象に対する態度構造の分析および類 型化尺度の 30項目にユタに関する 1項目と性格に関する3 項目を加えた34 項目について、88 名を調査対象とした結果 、恐怖に関連する項目において女性は男性よりも高いことが明らかにされた。沖縄県今帰 イニ 村で実施されたノロヘの問き取り閣査からは、従来のステレオクイプとしてノロは霊能を携えた司祭者としてとらえていたが、司祭者として粛々と祈ることが主な役割であることが推察された。