著者
許 俊傑 問馬 樹 方 舟 パリヤワン プージャナー 原田 智広 ターウォンマット ラック
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2019論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.221-226, 2019-11-01

本論文では,体全身を使用するモーションゲームにおいて,身体部位の使用のバランスを促進するための,対戦格闘ゲーム AI を提案する.本研究では,プレイヤーのゲーム支配力を調整することで,プレイヤーの入力に基づき,AI のアクションを制御する「プレイヤー支配調整(Player Dominance Adjustment, PDA)」と呼ばれる,新しい概念を使用する.これは,AI がプレイヤーの実行しようとしているアクションを分析し,そのアクションがバランスを高める場合,AI キャラクターにもっと有利な行動を取って,プレイヤーのゲーム支配力を上昇させる.そうでない場合,プレイヤーに対し AI が強い行動を取るように,モンテカルロ木探索(MCTS)から取得した行動を実行する.実験により,提案された AI が既存の AI(MCTS ベースの AI)よりもバランスが取れていることが示唆される.