著者
田中 敏文 於久 光輔 永原 正章 山本 裕
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:21888752)
巻号頁・発行日
vol.2017-MUS-114, no.5, pp.1-5, 2017-02-20

日本音楽 (伝統音楽) では,西洋音楽に比べ,和音の意識が希薄でその代わりに音色を重視する.西洋音楽が “クリスタルボイス” として透明感のある声を好むのみ対して,日本音楽は “渋い声” として太い声,かすれた声,こもった声を好む.このことに注目して謡 (うたい) の声のスペクトルを解析した結果,西洋音楽の声に比べて,非整数倍音が多いことを確認し,さらに非整数倍音の発生要因を考察した.