著者
日下 まりあ 小原 愛子
出版者
公⽴⼤学法⼈ 下関市⽴⼤学
雑誌
教育経済学研究 (ISSN:24361798)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.68-84, 2023 (Released:2023-02-28)
参考文献数
76

本研究は、大学が地域貢献の役割を果たす観点から、地域・産学官と連携した教育活動を進めていくにあたり取り組まれている PBL 教育について、実践事例報告より PBL の傾向を整理し、現状と課題について明らかにすることを目的とする。結果として地域連携に取り組む PBL の教育特性には、科目の到達目標に学生の社会的資質の向上があることや、最終成果の表現形態に文系・理系学部それぞれの特徴があることが明らかとなった。しかし、目標設定において連携先の視点や地域全体を総合的に評価できる項目が不十分であることから、今後より一層、連携先と大学・学生が地域連携の意義を明確に共有すること、また、地域全体での成果評価とそのための指標の必要性が課題となっている。