著者
日浦 章英 清水 美幸
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.32, pp.77-82, 2001-03-22
被引用文献数
2

利用者の直接的な介在なしに各個人の興味にマッチするコンテンツを提供する提案型サービスが注目されている.その多くは利用者のコンテンツ利用履歴とコンテンツの登録情報プロパティをマッチングすることで実現されている.しかし,従来のサービスでは,以下のような課題がある.(1)利用者の利用履歴のみを考慮しているため,コンテンツ提供者の明確な意思に基づいた提示,例えば男性にはAコンテンツを女性にはBコンテンツを提示したいといった要望に答えることができない.(2)利用者の利用履歴を蓄積するのに時間がかかるため,サービス開始直後は利用者に好適なコンテンツを提示できない.本論文では,双方向型のサービスにおいて,コンテンツの利用履歴と情報プロパティをマッチングすることによって利用者に好適なコンテンツを提示するシステムを対象としている.提案する手法は,利用者のコンテンツ選択結果を蓄積し次回コンテンツ選択に活用することと,コンテンツ提供者の意思をルール化してコンテンツ選択に活用するという2つの特徴をもつ.これによって,コンテンツ提供者のマーケティング力に関係なくコンテンツ提示を行うことができ,かつコンテンツ提供者が利用者に対して選択的にコンテンツを提示することができる.We describe about the new recommended system. In general, the recommend system is constructed by matching the users' access logs and the contents' property. The current system has following problems; 1. The provided contents were decided from the users' access logs; therefore it cannot reflect the user's current intention. 2. The beginning of recommend services, the system cannot provide the interesting contents for users because it takes a long time to store the users' access logs, Proposed techniques are; 1. Store the results of user's choice of the contents in the system, and apply it for next use. 2. Regulate contents-providers' intention and use them for the selection of the contents in the system. By using these techniques, the contents providers can provide the contents either they have the knowledge of marketing or not. Moreover, they can provide the contents to the specified users.