著者
斎藤 和義 日高 裕敏 品川 準輝 小林 岳彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSE, 交換システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.193, pp.119-126, 2000-07-12
被引用文献数
2

セルラネットワークを計画・設計・運用する上で、移動通信トラヒック特性の把握は重要である。従来よりトラヒック特性を予測するために移動特性モデルの開発が行われてきた。本報告では、大都市、及び小都市を移動範囲とするタクシーの移動特性をGPSを用いて実測した結果から、仮想的なセルラシステムにおけるセル滞在時間分布、移動方向確率を推定した。また、その推定結果を用いたシミュレーションからセルラシステムにおけるハンドオフ頻度や回線ブロック率等のトラヒック特性を評価した。その結果、大都市と小都市ではセルサイズが小さい場合は特性の差がほとんどないが、セルサイズが大きい場合は平均的な移動範囲の違いから移動方向確率に差が生じることを明らかにした。