著者
出島 健司 竹中 洋 水越 文和 斉藤 憲治 河田 了 高木 伸夫 斎藤 祐子 昌子 均
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー
巻号頁・発行日
vol.41, no.9, pp.1405-1412, 1992
被引用文献数
21

1989年より1991年の3年間に, 京都府立医科大学耳鼻咽喉科アレルギー外来を訪れたスギ花粉症患者延べ305人を対象に, そのシーズンで初めて発症した (以下初発と略す) 日の統計を行った. 初発日は個体差があり, 約1カ月間にわたって分布するが, 患者数統計では3年とも明瞭な一峰性のピークを示した. 最も多くの患者が初発した初発ピーク日は, 1月1日からの最高気温積算が約450℃, 日最高気温が15℃を越える暖かい日で, ほとんど雨が降らず, 南からの強い風が吹く日になる傾向があると考えられた. このような初発ピーク日は, 花粉飛散開始日より約3週間後で, 本格的飛散開始となる飛散第一ピークより3, 4日前であることがわかった. また, 初発ピーク日より前1週間の間に花粉症患者の発症率が約1割から一気に半数以上まで増加し, 飛散第一ピークの頃には全体の7, 8割が発症していることが明らかとなった. 今回の結果は, 花粉予報や花粉症初期治療を行う上で有用なものとなると考察した.
著者
水越 文和 出島 健司 竹中 洋 齊藤 憲治 河田 了 高木 伸夫 安田 範夫 村上 泰 松岡 秀樹 日向 美知 立本 圭吾 任 書熹 大島 渉 寺薗 富朗 日向 誠 松本 真吏子 竹上 永佑 土井 玲子 三牧 三郎 西嶋 信雄 牛島 千久 伊達 敬一 園田 隆朗 大槻 晃直 木村 隆保 八木 正人 中井 茂 昌子 均 豊田 健司
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床. 補冊 = Practica otologica. Suppl. (ISSN:09121870)
巻号頁・発行日
vol.76, pp.56-66, 1995-03-20
被引用文献数
6 2

The effect of Oxatomide in the initial treatment of Japanese cedar pollinosis was examined in 11facilities in Kyoto prefecture. This study examined the most appropriate starting time and period of administration for the highest effect of the initial treatment. The following results were confirmed by administre ring Oxatomide during the initial treatment for Japanese cedar pollinosis on 1991.<BR>The effect of Oxatomide was obtained after administering for one week or more, including the highest effect after two weeks for sneezing and three weeks for nasal discharge. However, no effect on sniffling. These results suggest that two to three weeks is the best administration period for Oxatomide in the treatment of Japanese cedar pollinosis.<BR>In addition, a close relation between pollen information facilities and practical medicine in the region, is necessary for the initial treatment of pollinosis.