著者
時長 逸子 宇都宮 千明
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.85-90, 2009
参考文献数
18
被引用文献数
4

広告戦略においてカラーバリエーションという手法は、生産的とはいえない位置づけであるにもかかわらず、広く見られるものである。その理由を知るための調査を行い、以下のような結果が導かれた。(1)製品バリエーションとしてのカラー戦略である。(2)ある製品に対する消費者の固定観念を打ち破る色彩の利用である。(3)イメージ戦略としての色彩の利用である。明らかに色彩の心理効果を活用し、展開する。これらの結果はPhilip Kotlerによる「5つの製品レベル」に即したものである。しかしながら、このレベルに当てはまらない広告が存在した。その広告に対する印象調査を行い、(4)カラーバリエーションを展開していながらも、その製品の売れ行きをあまり重視せず、どちらかというと企業イメージや製品イメージを広く認知ざせるための手段として利用されるもの、という新たな広告戦略があることが判った。
著者
時長 逸子 荒生 薫
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.177-184, 2001-11-30 (Released:2017-07-19)
参考文献数
25
被引用文献数
1

戦後の学校教育制度の発足に伴って展開された美術教育の一部に、色彩教育は属している。筆者らは、初等教育における色彩教育の展開に関して、学習指導要領を中心に、内容と背景を把握した。この結果、色彩教育の立場では色彩学に即した系統学習的手法が推奨されてきた歴史的背景がある反面、美術教育としてはこの手法を排除する方向に進んできたことがわかった。しかしながら、現在の美術教育が求める感覚的側面重視の教育は、色彩において色名教育を発端とする系統学習的方法を通じて培われるとする正反対の考え方が存在することがわかった。
著者
時長 逸子 宇都宮 千明
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.85-90, 2009-11-30 (Released:2017-06-29)
参考文献数
18
被引用文献数
1

広告戦略においてカラーバリエーションという手法は、生産的とはいえない位置づけであるにもかかわらず、広く見られるものである。その理由を知るための調査を行い、以下のような結果が導かれた。(1)製品バリエーションとしてのカラー戦略である。(2)ある製品に対する消費者の固定観念を打ち破る色彩の利用である。(3)イメージ戦略としての色彩の利用である。明らかに色彩の心理効果を活用し、展開する。これらの結果はPhilip Kotlerによる「5つの製品レベル」に即したものである。しかしながら、このレベルに当てはまらない広告が存在した。その広告に対する印象調査を行い、(4)カラーバリエーションを展開していながらも、その製品の売れ行きをあまり重視せず、どちらかというと企業イメージや製品イメージを広く認知ざせるための手段として利用されるもの、という新たな広告戦略があることが判った。