著者
曽 啓雄 小林 昭世
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第63回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.54, 2016 (Released:2016-06-30)

『正字通』は、33298字の解釈(俗意味)や起源などを編纂し、17世紀に出版された。その中の色彩語を通して、当時の色彩文化を探ることができる。 『正字通』における色に関する糸部首の語は、以下の31文字である。 紅、素、紫、紺、絑、絳、緑、綪、、緅、緇、緋、緗、緹、緺、縉、、縓、、縞、、縹、、繄、繎、、、、、、纁。 それら文字を修飾する色彩形容詞は次の7文字である。 浅、微、純、大、鮮、含、退。 紫と赤に関しては、異なる説明があり、これには疑問がある。 本研究では、これらの文字の解釈を見ていくことで、特に、染色における明時代の色彩文化の一端を明らかにした。