著者
曽我部 春香 森田 昌嗣
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、既存の河川標識が抱えている課題の整理を行い、考察・分析を行うことで河川標識が果たすべき役割を明確化した。そして、河川標識として適切な役割を果たし既存の河川標識が抱える課題を解決する河川標識の基本的なデザインルールの策定ができた。また、このデザインルールに則りケーススタディを実施することで、策定したデザインルールの実践における有効性の検証を行うことができた。また、デザインルールをベースに河川標識ガイドラインを作成したことで、河川管理者がガイドラインに従い多くの河川標識を設置することとなり、このような経緯で設置された標識の調査を行うことでガイドライン上の再整理を行うことができ、より実践の場で役に立つ河川標識ガイドラインの改訂版を発行することができた。
著者
森田 昌嗣 曽我部 春香 石橋 伸介 池田 美奈子
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.47-54, 2009-05-31
被引用文献数
3

本研究は、技術者やデザイナーなど専門家主体の一元的な評価やエンドユーザーに対して行うマーケティング調査ではなく,実践的に製品開発などの開発に携わる人々が活用できるデザイン評価・診断システムを構築することを目的とする。開発に携わるデザイナーや技術者などを作り手,経営者や営業者などを送り手,エンドユーザーを受け手ととらえ,これら3者のユーザーグループ間に存在すると考えられるデザイン評価のズレを明らかにする。そして,この評価のズレを製品開発に実践的に活かすための運用モデルを構築し,システムとしての確立を目指す。本稿では,この一連の研究の方法を示した上で,グッドデザイン賞表彰制度におけるデザイン評価とユニバーサルデザインに代表されるユーザビリティ評価の関係を整理し,本評価診断システムの位置付けを明確化する。