著者
有坂 慶紀
出版者
早稲田大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2013-08-30

間葉系幹細胞(MSC)が接着した基板の表面特性を動的に変化させ、細胞分化系統を動的に転換する光架橋性高分子ブラシ表面(sPDMIM)の開発を行った。sPDMIMは、メタクリル酸メチルと光架橋性ジメチルマレイミドモノマーとの共重合によって作製した。MSCは、sPDMIM上でOCN遺伝子発現量が減少したが、光架橋sPDMIM(cl-sPDMIM)上では増加した。細胞培養中に光架橋した場合、OCNの減少が抑制されるが、cl-sPDMIM上のMSCsとも異なった。これらの結果は、動的に表面構造を変更した基板上のhbmMSCが、表面特性が固定された基板とは異なる分化系統に誘導される可能性を示している。