著者
園田 翔
出版者
早稲田大学
巻号頁・発行日
pp.11-214, 2016

早大学位記番号:新7508
著者
菅原 真
出版者
早稲田大学
雑誌
早稲田教育評論 (ISSN:09145680)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.41-54, 2003-03-31

国旗・国歌法制定後,公立学校では「国旗掲揚」「国歌斉唱」を拒む教師に対し,行政上の懲戒処分などの法的措置を含む有形無形の圧力が以前より強くかけられている。こうした中で,筆者の勤務する私立中学・高等学校では,従来慣行として行われてきた「君が代斉唱」を卒業式・入学式の式次第から削除した。この根底には,卒業式・入学式において「君が代斉唱」は不可欠の構成要素ではあり得ないという認識がある。本来,学校の設置主体が公立であれ私立であれ,いかなる卒業式・入学式をおこなうかについては,各学校がそれぞれ自主的に決めるべき問題であり,国旗・国歌の強制は憲法に違背する行為である。
著者
野原 将揮
出版者
早稲田大学
巻号頁・発行日
pp.1-170, 2016

早大学位記番号:新7304
著者
唐澤 太輔
出版者
早稲田大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009 (Released:2009-04-01)

南方熊楠の「やりあて」(偶然の域を超えた発見や発明・的中)を可能たらしめている「場」の研究を中心に行った。その場とは「南方曼陀羅」における「理不思議」という領域であることを明らかにした。そして、統合失調症者に見られる様々な症状を比較対象とし、いわば「人間学的精神病理」の見地から研究を行った。自己と他者との境界・区別が曖昧になる領域を、自己と他者とをつなぐ「通路(パサージュ)」として捉え、その場に立ち、他者と交感し、さらに再び自己へと戻ることが、「やりあて」を可能にする条件の一つという結論を導き出した(『ソシオサイエンスvol.17』「南方熊楠の『大不思議』論-根源的な場に関する考察-」)。「やりあて」が可能になる場を「自他の区別が曖昧になる場」とする一方、自他を根底から支え、含み、さらに自他の内に含まれながらも、それらを超えている根源的な場を「自他融合の場」とし、それを「南方曼陀羅」における「大不思議」に見出した。そして、「大不思議」という、いわば「生命の根源的な場」を、熊楠と土宜法龍との間の往復書簡における言説から考察した。またCG.ユングの深層心理学を援用し、「南方曼陀羅」が熊楠の思想の核であると同時に、彼自身の心のカタルシス(浄化作用)としても機能していたのではないか-つまりこの曼陀羅を構築することで、彼自身の心に「統合性」が与えられていたのではないか-という新たな仮説を立て、考察を行った(『トランスパーソナル学研究vol.11』「南方曼陀羅への深層心理学的アプローチ-ユング心理学を手がかりに-」)。さらに、熊楠と彼の研究対象であった粘菌との関係から、熊楠が知り得たことを「内観」をキーワードに、研究・発表した、(「第9回日本トランスパーソナル学会大会」「南方熊楠の「内観」に関する考察-ユング心理学を援用して-」)。
著者
長谷川 洋三
出版者
早稲田大学
雑誌
早稲田社会科学総合研究 (ISSN:13457640)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.A17-A42, 2003-07-25

論文
著者
五島 一美
出版者
早稲田大学
雑誌
早稲田教育評論 (ISSN:09145680)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.85-96, 2004-03-31

アメリカ合衆国で2002年に成立したNo Child Left Behindは,学習スタンダードを設定し,合衆国の全児童生徒が2014年までにそれを達成することを目標とする教育政策で,それを達成できない学校には厳しい行政上の措置がとられることになる。しかし,その達成度を測るのにはスタンダード基準のテストが用いられるが,それが,教育の質の低下を招くと懸念されている。さらに,財政の不足によりこの教育政策が実際に機能するのかどうかも疑問視されている。さらに,Regents Action Planの分析から,コア教科の強化だけでは,全児童生徒が一様に成績を上げるわけではないことが浮かび上がってくる。また,州の間でもその財源の豊かさにより国内差異が生まれることなど,様々な問題点がNo Child Left Behindには内在していることがわかる。一方で,学校の再人種分離化傾向など,もともと恵まれた教育環境にないマイノリティと貧困層の児童生徒の教育環境は近年,さらに悪化していっている。彼らにとって,No Child Left Behindは,この教育環境の差異化を是正する有効な手段となりうる。No Child Left Behindが様々な困難の中,効果的に機能するためには,彼らに対する支援に比重を置き,それに国民の理解を得ることが必要となるであろう。そうでなければ,No Child Left Behindは,逆に,教育の差異化を強化することになりかねない。
著者
宮崎 清孝 小野寺 涼子 田中 康生 福田 稔
出版者
早稲田大学
雑誌
人間科学研究 (ISSN:18800270)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.51-65, 2005-03-25
被引用文献数
1 or 0

This paper studied how the process of collaborative art production developed in a professional artist's workshop for children. The focus of the study was to examine the role of the artist's and other adults' behavior to stimulate the children's art production. The target of the study was 7-day art workshop held by the world famous installation artist Tadashi Kawamata in a kindergarten in Gifu prefecture, in which the artist and children, helped by other adults, built a construction named "Kichi", or "the Base", and many small objects decorated in Kichi. Two cases were taken up and their video records were analyzed. In the case 1, 8 children were observed while they were making small wooden decorations with one of their teachers and one of Kawamata's students. In the case 2, one class of children were observed while they were building house like construction in their classroom, in which Kawamata intervened and affected their course of production. The results showed that the process of their production can be schematized as a circular repetition of "proposal" and "adoption" or "rejection". Three modes of proposal were identified. Among them, the most important from this study's interest was the introduction of the resources for production, only done by adults. This type of proposal opened up the children's new courses of production behavior, which were unexpected even by adults who made the proposal. The implication of this proposal was discussed, using Wartofsky's (1979) analysis of art as tertiary artifacts. (Waseda Journal of Human Sciences, 18 (1) : 51-65, 2005)
著者
浜野 喬士
出版者
早稲田大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2011 (Released:2011-09-05)

論文「肉食忌避・ベジタリアニズム・動物 : 倫理学的動物論と人間・動物関係論」(『叢書アレテイア』第14巻、2012年)では、現代ベジタリアニズムが、(1)動物倫理学的背景(2)環境倫理学的背景、(3)栄養学的背景を持つことを明らかにした。その上で、西洋思想史における肉食忌避の系譜が、ヘシオドス、プルタルコス、ポルピュリオス、ルソー、シェリーらにまで遡りうることを示した。論文「なぜ捕鯨問題は解決できないのか」(『日本の論点2012』、2011年)では、捕鯨問題を、ドイツおよびスイス憲法における動物の位置づけの変化を念頭に、環境問題、「動物の権利」論、応用倫理学から多面的に分析した。従来、捕鯨論において十全に扱われてきたとは言い難かった、問題の思想的背景について、哲学的および倫理学的方面から、1970年代以降の動向に焦点を当てつつ、論点を提示した。この作業を通じ、「人間・動物関係論」という総合的視点から、「動物の権利」や「人間中心主義批判」といったこれまで一般に用いられてきた枠組みを超えて、捕鯨問題を考察するための概念枠組みを示した。
著者
井上 淳子
出版者
早稲田大学
雑誌
産業経営 (ISSN:02864428)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.73-88, 2003-12-15

新製品開発は企業にとって存続と成長を左右する重要な活動である。どの企業もその成功のために多大な資源を投じているが,現実には多くの新製品が失敗に終わっている。新製品開発に不可欠な情報分析ツールは確実に進化しているものの,開発プロセスにおける意思決定の精度には問題が残されている。本稿では,新製品開発の成功要因と認識されてきた開発関係者のコミットメントについて,その弊害的側面に着目することにより,新製品の成功を阻む非合理的な意思決定の原因を探った。コミットメントのエスカレーションは,過去の意思決定や選択が思い通りの成果をあげていない場合に引き起こされ,意思決定者を誤った行動に固執させてしまう。プロジェクトの成功見込みについて危険信号が出されているにもかかわらず,その警告を無視したり歪めて解釈したりしてプロジェクトを続行すれば,最終的に新製品の失敗と莫大な損失をもたらしかねない。新製品開発には多大な努力と費用がかかり,特に費用は開発段階が進むほど増大する。開発プロセスのレビュー・ポイントにおける決定が新製品の成否に大きく関わるため、その意思決定に弊害をもたらすコミットメント・エスカレーションを回避することは重要な課題である。そこで本稿では,マーケティング領域においてほとんど適用されてこなかったコミットメントのエスカレーション理論を用いて,新製品開発プロセスにおけるエスカレーションの影響要因を導出し,その回避策を考察した。
著者
野原 将揮
出版者
早稲田大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2011 (Released:2011-12-12)

平成24年度は前年度に引き続き戦国出土資料に見える通仮字の分析、〓東語の記述を行った。具体的には、(1)『清華大学蔵戦国竹簡』(以下清華簡と略称する)に見える通仮字の分析、(2)戦国時期の竹簡に見える舌音の再分類、(3)戦国出土資料に見える無声鼻音の再構、(4)〓東語福鼎店下方言の記述、以上の4点を中心に研究を進めた。(1)清華大学に所蔵される戦国期の竹簡は、その資料の特徴から、所謂「戦国楚簡」と称される竹簡とはやや異なる性格を有する(特に用字法の面で)。本研究では、上古中国語音韻体系から清華簡の通仮字(当て字の用法)に分析を加えた。その結果、『清華大学蔵戦国竹簡』の音韻体系はこれまでに再構された音韻体系とそれほど大きな違いが無いことが確認された。用字法の面では他の竹簡と差異がみられるが、音韻面では大きく異なるような通仮は多くない。(2)従来の研究成果(上古舌音のT-typeとL-typeの2類)を基礎に、新出土資料に見える字音について考察を加えた。いくつかの文字の字音はこれまで資料の制約により再構が困難であったが、新出土資料の出現によって明らかとなった(たとえば「潮」等は従来T-typeと再構されたが、L-typeである可能性が高い)。(3)そもそも上古中国語の研究では、研究対象とする時代を定めることが困難であるため、出土資料は音韻史にひとつの定点を与えるものとして重要視される。本研究は戦国時代中期~後期における無声鼻音について考察を加えたものである。結果、戦国期に無声鼻音が存在していたことを確認した。(4)上古中国語音韻体系の再構を進める上で、出土資料は貴重な資料であるが、明らかにできない点も少なくない。したがって古い要素を保存しているとされる〓語の記述も重要となる。本研究は前年度より継続してきた〓東語福鼎店下方言の記述を進めた。本年度は字音と語彙の記述を進めた。