著者
出光 一哉 稲垣 八穂広 有馬 立身
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

ベントナイト粘土中のイオンの移行挙動は、放射性廃棄物処分の安全評価のため重要であるが、地下の還元環境を模擬した実験は困難であった。また、イオンの中には移行の極めて遅いものがあり、その移行パラメータを現実的な期間で得るための手法が必要とされていた。提案者らは、電気化学的手法を用いて、ベントナイト粘土中に安定な還元環境を生み出し、粘土中のイオンの移動を加速して移行のパラメータを得る手法を開発した。本手法を用いることにより、ベントナイト中に安定した還元環境を生成することに成功し、その環境における鉄イオン、アルカリイオン、アルカリ土類イオンの拡散係数、分散係数を得た。