著者
晴山 仁志 武田 直毅 山口 辰美 服部 広太郎 石崎 善昭 兼元 敏隆 山口 潤 水無瀬 昂
出版者
公益社団法人 日本臨床細胞学会
雑誌
日本臨床細胞学会雑誌 (ISSN:03871193)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.633-639, 1984 (Released:2011-11-08)
参考文献数
18

23歳, 未婚女性. 無月経と著明な男性化徴候を呈し来院. 血中testosteroneの異常高値と, 右側の付属器腫瘍を認め, 諸検査から, 卵巣の男性化腫瘍を疑い, 開腹した. 右側の充実性卵巣腫瘍を確認し, 組織学的に, 中等度分化型のSertoli-Leydig cell tumorの像を呈していた. 摘出腫瘍の捺印細胞診, 酵素抗体法を用いた組織内testosteroneの検索, および電顕的検索を行った. 本例は, 術後血中testosteroneが征常化し, 月経も再来した.