著者
服部 紘依 木村 圭一 Undarmaa Jamsran 大黒 俊哉
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.157-160, 2023-08-31 (Released:2023-10-12)
参考文献数
19

草原の劣化が進む乾燥地では,播種による緑化効率を高めるための種子コーティング技術の開発が進められているが,その適用には対象地の環境や用途に合わせた手法の適正化が必要である。本研究では北東アジアの荒廃草原における緑化候補植物として注目されているイネ科一年草Chloris virgata Swartz を想定した種子コーティング手法の開発を試みた。結合剤としてヒドロキシエチルセルロースを,充填剤として珪藻土を用いたコーティング手法を検討し,凝集種子数が3種子以上,粒径2.0~4.0 mmのペレットを安定的に作成する作業手順の妥当性を確認した。また,活性炭や尿素等の混合が発芽・伸長の増加に効果的であることを示した。