著者
松本 洋一 宗田 悟志 望月 伸晃 梅比良 正弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム
巻号頁・発行日
vol.98, no.435, pp.69-74, 1998-11-27
被引用文献数
25

本報告は, 広帯域無線システムに適したOFDM方式について検討している.まず初めに, 同一情報伝送速度を得る変調方式および誤り訂正符号化率の組み合わせとして, 同期検波を前提に8PSK(R=2/3)および16QAM(R=1/2), さらに遅延検波を前提にD8PSK(R=2/3)および16DAPSK(R=1/2)の特性について, 実際の通信路を想定したシミュレーションによりパケット誤り率特性について明らかにし, 8PSKが, 特にマルチパスおよび非線形通信路においては, 他に比べその有効性が大きいことを示している.さらに, 実際に同期検波をOFDMシステムに適用するために必要な各サブキャリアの等化方法について, RLSアルゴリズムを適用したものを提案するとともに, パケット誤り率特性および所要プリアンブル長の観点から従来方式との比較検討をおこない, 所要プリアンブル長が2OFDMシンボル以上の場合, 提案方式が優れた特性を有することが示されている.