著者
木村 和希 青柳 領
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.264_3, 2016

<p> バスケットボールの試合では、毎回試合内容を記録した統計値(STATS)が公開され、観客の興味を引くと同時に、試合分析にも利用されてきた。しかし、試合結果に影響するSTATSは多様で、競技水準、性、地域差に影響を受けると考えられる。そこで、本研究は試合結果に及ぼす影響を競技水準、性、地域差別にSTATSにより検討する。対象はアジアおよびアフリカ大会の男女、ジュニアおよびシニアの計6大会である。STATSは2点シュート試行数、3点シュート試行数、リバウンド数、ターンオーバー数などの14項目と、それらの比率14項目の計28個目である。そして、これらを独立変数とし、得失点差を基準変数として重回帰分析、および勝敗を基準変数とした判別分析を行った。結果、本数を独立変数にした女子のアフリカ大会の判別関数による結果が有意でなかった以外はすべて1%水準で有意差が見られた。得失点差および勝敗ともに2点シュート試行数、アシスト数、リバウド数、ターンオーバー数など8項目で両者に有意な関連をしていた。また、リバウンド数やリバウンド支配率は得失点差には有意な関連を示したが、勝敗には有意な関連を示さなかった。</p>