著者
楠本 憲一 木村 多江 鈴木 聡
出版者
農林省食品総合研究所
雑誌
食品総合研究所研究報告 (ISSN:03019780)
巻号頁・発行日
no.68, pp.43-47, 2004-03

Aspergillus oryzaeのテロメア配列のうち,繰り返し単位(5'-TTAGGGTCAACA)2回ずつを逆方向繰り返し配列として付加し,Aspergillus nidulansの自己複製配列AMA1を連結した環状プラスミドおよび繰り返し単位2回を両端に有し,内部にAMA1を連結した線状プラスミドを作成した。これらのプラスミドをA. oryzaeに導入した結果,環状プラスミドとして導入すると環状のまま保持され,線状プラスミドの場合は自己閉環した。このことから,テロメア2回繰り返し配列は末端として認識されず,A. oryzaeのテロメア配列を利用して線状ベクターを作成するためにはさらに多くの繰り返し単位が必要と考えられた。