- 著者
-
木村 太祐
西原 賢
- 出版者
- 日本ヘルスプロモーション理学療法学会
- 雑誌
- ヘルスプロモーション理学療法研究 (ISSN:21863741)
- 巻号頁・発行日
- vol.11, no.2, pp.65-72, 2021-07-31 (Released:2021-08-11)
- 参考文献数
- 39
- 被引用文献数
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[目的]本研究は,各歩行補助具やその有無まで様々な移動形態を有する介護老人保健施設利用者を対象に下肢荷重率(下肢WBR)が歩行補助具の有無・使用状況と関連があるか検証した。[方法]対象者は介護老人保健施設を利用する高齢者68名。移動形態別に,杖なし群・T字杖群・歩行車群の3群に分類した。測定項目は端坐位,立位肢位の下肢WBR,握力,片脚立位,最大10m 歩行,FRT,TUG を測定した。各群の比較検定と下肢WBR に影響を及ぼす因子を検討した。[結果]全ての計測項目は移動形態別各対象群に主効果を認めた。下肢WBR(端坐位)に有意な関連因子として下肢WBR(立位)(β=0.418,p<0.001),握力(β=0.386,p<0.001),下肢WBR(立位)の関連因子として片脚立位(β=0.214,p<0.039),下肢WBR(端坐位)(β=0.526,p<0.001)が抽出された。[結論]下肢荷重率は,歩行補助具を判断する臨床的意思決定の判断材料の有効的な指標の一助になり得る可能性を示唆した。