著者
木村 清幸 児玉 浩一
出版者
The Society of Plant Protection of North Japan
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.1988, no.39, pp.35-40, 1988

1987年, 秋田県北部でアワヨトウが多発した。糖蜜誘蛾器による調査では, 成虫は年3回の山を作る発生消長を示した。成虫100頭以上の多誘引は6月, 8月, 9月, 11月にみミられ, この成虫が多数誘引された時の上空3000m付近の気象をみると, 気温の高い南西の強風軸が北日本に進路をとっていた。<BR>2世代目には水稲に被害がみられた。被害分布状況から水田付近の牧草地が発生源と推察され, 水稲での2世代目幼虫の生息密度は1世代目の牧草地における幼虫密度と薬剤防除時期の二つの要因が影響していた。<BR>幼虫加害による止葉食害面積率の増加は収量減少に結びついていた。