著者
大杉 紘徳 本塚 貴裕 佐久間 崇 横山 茂樹 村田 伸
出版者
日本ヘルスプロモーション理学療法学会
雑誌
ヘルスプロモーション理学療法研究 (ISSN:21863741)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.129-133, 2013-10-01 (Released:2014-03-18)
参考文献数
18
被引用文献数
3 4

要旨:[目的]本研究は短時間の足底感覚刺激介入が足底感覚および足趾把持力に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。[方法]若年健常成人22名を介入群(12名,平均26±3歳)と対照群(10名,平均25±3歳)の2群に振り分け,足底感覚刺激介入前後の足底二点識別覚,足趾把持力,Functional reach test(FRT)を測定した。介入方法は,介入群には中敷に突起がついた履物の上に3分間立位を取ることとし,対照群では平らな床面の上に裸足で3分間立位保持をすることとした。[結果]介入前後で,介入群では二点識別覚およびFRT に有意差を認め(p<0.05),対照群では二点識別覚のみに有意差を認めた(p<0.05)。[考察]短時間の足底感覚刺激介入は動的バランスを向上させるが,FRT に影響を及ぼすと考えられる足底感覚や足趾把持力に対しては,足底感覚刺激介入による課題特異的な効果を示さないことが明らかとなった。