著者
田近 一郎 本多 一彦 杉江 晶子 森 博
出版者
名古屋文理大学
雑誌
名古屋文理大学紀要 (ISSN:13461982)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.17-27, 2015-03-31

前回本紀要で報告した第2 報では,「CodeToGo」を利用するプログラミングでの能力向上と「TouchLua」を利用するアルゴリズムの理解を促進する試みを紹介し,これらが学生のスキルアップに有効であることを示した.またマルチタッチ入力や重力センサーが利用可能な2 つのiPad アプリ「Codea」,「Pythonista」の紹介と将来への展望を示した.本年度は,実際に「Codea」を使って本格的に教育を行った結果の報告と,タブレット上でのビジュアルプログラミング環境「Hopscotch」利用によるプログラミング教育の実践例を報告する.また,新しい動きとして,PC 上での有力なビジュアルプログラミング環境「Scratch」とほぼ同等な機能を有するiPadアプリ「Pyonkee」が登場した.オブジェクト指向を強く意識させるビジュアルプログラミング環境がタブレットに実装されたことによる新しい可能性(「プログラミング・オン・モバイル」と呼ぶことにする)にも言及した.
著者
本多 一彦 田近 一郎 杉江 晶子 森 博
出版者
名古屋文理大学
雑誌
名古屋文理大学紀要 (ISSN:13461982)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.85-92, 2013-03-31

名古屋文理大学情報メディア学部では,様々な機会を通してタブレット端末である iPad の教育利用について,情報発信を行っている.その具体的な内容は,マルチメディア機能を有した電子教科書,講義での補助教材,社会的活動などである.iPad は,携帯電話並の機動性とノートパソコン並みの表示装置を持つことが特徴で,これを活かすことにより,教育分野での新たな発展が期待できる.本論文では,情報メディア分野における主要科目の1つであるプログラミング教育について,iPad の活用例を報告する.iPad 上のプログラミングは,制約が多いものの,iPad を補助的に用いることにより,プログラミング演習のみならず,プログラミングに関連する講義で,有用であることがわかった.
著者
本多 一彦
出版者
名古屋文理大学
雑誌
名古屋文理大学紀要 (ISSN:13461982)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.97-104, 2011-03-31
被引用文献数
2

平成23年度より名古屋文理大学情報メディア学科で入学者全員にiPad を無償提供し,講義や演習で利用することが決定している.このiPad は新しい種類のデジタル機器であるが,突如出現したものではなく,モバイル機器から発展し急速な広まりを見せたものである.モバイル機器は歴史上様々なものが開発され,消滅していった.本論文では,現在に至るモバイル機器の歴史の中でiPad の特徴を考察し,その特徴を活かした効果的な教育方法について議論する.