著者
林 達也 髙石 鉄雄 本田 寛人
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

2型糖尿病患者を対象として、短時間の階段昇降運動による血糖コントロール改善効果を検討した。食後90分に行う8~10分間、及び食後60分と120分に行う3分間の階段昇降運動は食後高血糖を急性的に緩和した。階段昇降運動と自転車運動を同じ心拍数で行ったところ前者でより急性的な血糖降下が得られた。さらに自宅内で毎食60分後と120分後に3分間の階段昇降運動を2セットずつ行うことで24時間にわたる血糖コントロールが改善するとともに、この運動を2週間継続することで血糖コントロール指標(血中1,5-アンヒドログルシトール)が改善した。以上より、階段昇降運動の2型糖尿病治療における臨床的有用性が示唆された。