著者
本田 敏文 横井 利彰 松山 実 山田 新一
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第39回, no.人工知能および認知科学, pp.408-409, 1989-10-16

ニューラルネットワークの適用対象の1つに組み合わせ最適化問題が存在し,HopfieldのネットワークやBoltzman Machineのような相互結合型のネットワークが一般に用いられている.Boltzmann Machineは確率的に動作するため,焼きなましの手法等を用いることによりローカルミニマムを避けることが可能とされている.しかし,温度変化のスケジュールは経験的に選んでいるのが現状であり,このスケジューリングを誤ると精度の高い解が求められない,あるいは現実的な時間内での解決が不可能となる.本研究ではネットワークのエネルギー関数により適切なものを選択すれば,シビアな温度調節を回避できると考え,ネットワークの状態に応じてエネルギー関数をダイナミックに変更する手法を提案する.これを組み合わせ問題の1つである巡回セールスマン問題(TSP)に適用し,デジタルシミュレーションによって比較,検討を行う.