著者
本田 準虎
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.620-632, 1992-09-28 (Released:2010-08-25)
参考文献数
68
被引用文献数
2

歯肉縁下歯石中のグリコサミノグリカン (GAG) 構成の特徴を縁上歯石と比較検討した。歯周炎患者107名より採取した歯石から, 4M塩酸グアニジンを含む50mMトリス緩衝液中, 脱灰および未脱灰条件下でGAGを抽出した。定性, 定量はセルロース・アセテート膜二次元電気泳動法で行い, さらにコンドロイチン硫酸異性体は高速液体クロマトグラフィーで分離した。縁上歯石中のGAGの主体はピアルロン酸 (17.5μg/g dry wt.) で, 他の硫酸化GAGは検出されなかった。縁下歯石中にはピアルロン酸 (26.7μg/g) に加えてコンドロイチン硫酸 (18.2μg/g) およびデルマタン硫酸 (9.3μg/g) を認めた。また, 縁下歯石中に認められたコンドロイチン硫酸の大部分は4-硫酸エステル型であった。これらの成績から, 歯肉縁下歯石中のGAGは歯肉溝滲出液由来であることが示唆された。