著者
佐藤 昭子 寺尾 通徳 本間 ゆかり
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.328-332_1, 1990-08-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
16
被引用文献数
5 6

主な食中毒菌及び腐敗細菌23菌種25株を供試し, ニンニク抽出液の抗菌作用を検討した. その結果, 大部分の供試菌に対するニンニク抽出液のMICは, 0.62~1.25%の範囲で, 強い抗菌作用を有することが認められた. なお, 検液1mlはニンニク0.5g水抽出液に相当する. 次に, 抗菌活性の安定性について, 加熱及びpHによる影響について検討した. その結果, 抗菌活性は加熱による影響が顕著で, 100°10分間の加熱で半減し, 20分間加熱で完全に失活した. また, pH 6.0~7.0付近の抗菌活性は最も強く安定していたが, pH 5.0やpH 8.0以上では減少することが認められた.