著者
杉本 翔平 藤 太一 黒岩 良太 山崎 敏正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.417, pp.37-40, 2013-01-25

本研究では、運動準備電位に基づいたBCIとして、動作前に頭皮脳波からジャンケン動作を予測することを試みる。独立成分分析後、-1700〜400ms区間の19チャネルsmgle-trlal EEGsに脳内等価電流双極子推定法(ECDL)が適用された。ただし、各trialに対して、EMGのonsetを0msとした。ECDL結果をカテゴリカルデータに変換することにより、ジャンケン動作に対するBayesian network model(BNM)を構築した。このBNMはECDsが定位された脳領域を表すノードとノード間の関係を表す有効矢印(エッジ)から成る。ジャンケン動作を識別するために、上記BNMにノード"janken"(J)を加え、BN classifierを構成した。このclassifierは各trialに対するECDL結果を使って確率推論によって学習された。なお、各ジャンケン動作に対して、事前確率P(J)=1/3とした。その結果、このclassifierは各10trialsについて、9個の"グー"、8個の"チョキ"、8個の"パー"を正しく識別した。