著者
杉江 寿一 増田 達男 川上 英敏
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会北陸支部研究報告集 (ISSN:03859622)
巻号頁・発行日
no.47, pp.260-263, 2004-07-17

城下町金沢の惣構を対象とし、図上調査および現地調査によって藩政時代の惣構と現在の用水を比較検討している。用いた資料は、延宝期金沢城下絵図、文政期金沢城下絵図、GIS地図情報である。図上調査によれば、延宝期に幅広の堀が存在した可能性が認められた。ただし、当時の記載が正確であるという確証はない。現地調査の結果からは、惣構を示す地形や石垣等を発見することができた。その結果、延宝期に幅広の堀が存在した可能性を否定する事実は、少なくとも認められなかった。