著者
李 悳薫
出版者
慶應義塾大学
雑誌
三田商学研究 (ISSN:0544571X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.27-43, 1997-02-25

政府と産業との関係は,資本主義発展の「国際的特質」つまりその国の経済発展の段階及び自主的な生産基盤の如何に規定されている。従って,国の民間企業への開発の仕方は国によって異なる。本稿では世界の関心の対象になっている各国の政府の介入とそのハイブリッド的要因について産業政策を中心に論稿を進めることにする。特に産業政策の各国,地域別での認識と政府介入の変遷過程を中心に産業政策の類型を考察する。
著者
李 悳薫
出版者
慶應義塾大学
雑誌
三田商学研究 (ISSN:0544571X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.39-67, 1993-08-25

戦後日本の自動車産業の発展と産業政策の関係は保護者から育成者そして後見者とかわったことがわかる。しかし,論者によっては通産省と業界とはそれほど二人三脚ではなかったし,アウトサイダーとして成長したという論説もあるが,やはり後発国日本としては通産省が産業政策という名で業界の利益のため働いたことは否定できない。小論では産業政策を自動車産業の発展と結び付けてその流れと企業側の対応を占領期・復興期・高度成長期・石油危機以後・80年代以後にわけて考察することにする。