- 著者
-
村 竜次
升田 由美子
- 出版者
- 日本看護技術学会
- 雑誌
- 日本看護技術学会誌 (ISSN:13495429)
- 巻号頁・発行日
- vol.22, pp.63-70, 2023-12-20 (Released:2023-12-20)
- 参考文献数
- 28
本研究の目的は, 末梢静脈路確保時に最も効果的なアームダウンの体位を検討することである. そのため, ヘッドアップの角度の違いによる静脈怒張効果を比較した. 被験者は20~30代の健康でBMIが標準な女性20名とし, 基礎データ (年齢・身長・体重・BMI・上腕周囲長・上腕三頭筋皮下脂肪厚・血圧・体温) と各体位 (仰臥位に駆血, ヘッドアップ30°・45°・90°に駆血) の静脈要因 (断面積・深さ・血管周囲長, 静脈の縦径・横径), 目視怒張度および触知怒張度を測定ならびに判定を行った. 最も静脈怒張を示したのはヘッドアップ90°に駆血を加えた体位であり, すべての静脈要因で有意な効果がみられた.