著者
廣瀬 和俊 乳原 善文 平松 里佳子 澤 直樹 長谷川 詠子 高市 憲明 池田 健次 熊田 博光 村上 元昭
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.103, no.6, pp.1388-1390, 2014-06-10 (Released:2015-06-10)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

症例は68歳,女性.ラミブジン耐性慢性B型肝炎に対し核酸アナログ製剤のアデフォビル(ADV)が追加投与された.ADV開始後より低P,低K血症,低尿酸血症,尿糖,汎アミノ酸尿および骨型優位の高ALP血症を認め,全身に骨痛が出現,レントゲンで偽骨折を呈し右腸骨生検で骨軟化症と診断.ADVによる薬剤性Fanconi症候群および低P血症性骨軟化症を疑い,ADVを中止,経口P製剤および活性型ビタミンD製剤を開始したところ骨痛は消失,各種検査所見も改善した.